楽しく生きる―私には「会いたいもう一人の自分」がいる (SANGOKAN LIFE NOTE)
人生を実際に日々コツコツと生きていると、経験と実感を持って理解できることがあるし、
それが生きる知恵だったりする。
この本を皮切りに高橋和巳さんの本を何冊も読み進めていった。
信頼できる人を一人見つけたような感覚で、気持ちが落ち着いていった。
高橋さんの本は是非是非、多くの人に読んで欲しいと思う。
本当にそれだけで、随分心が落ち着く人も多いと思う。
それなのに、もう一方で大切な自分の秘密にしたいような気分もある。
この本には「とても大事な本当のこと」が書いてあるから。
実感として、「ああ、そうなんだよね。」って思う。
実感として本当のことが書いてあるってわかる。
だから信頼できるし納得できる。
自分の気持ちをしっかり味わい大切にしながら読んで欲しいです。
日本製造業の戦略
製造業において日本企業が2015年までに実現できる可能性がある
「破壊的イノベーション」の例を具体的に紹介した上で、
その要素となるテクノロジー動向や、実現の前提条件となる日本企業の
強みや予想される障壁など具体的に解説した良書です。
ハイテク分野でイノベーティブな製品を出せなくなってきた日本企業
の現状とともに、日本企業が進めている研究開発動向を踏まえ、
日本企業が従来から強みを持っていたアナログ技術と最新のデジタル
技術を組み合わせて、健康・医療やエコ領域で日本企業がイノベーションの
リーダーになれるシナリオを描いています。
単なる絵空事ではなく、日本企業のこれまでの製品開発失敗に関する
明快な分析や現在実際に行われている研究開発動向に関する豊富な知識を
踏まえており、説得力があります。特に、1・3・6・7・9章がこの観点から
読み応えがあります。また、このようなイノベーションを実現するための
マーケティングやビジネスモデル構築への処方箋(10〜12章)も、
明快に整理されています。日本企業が陥りがちな典型的な失敗傾向が
網羅されていて、海外進出を目指す企業の担当者の
チェックリストとしても役立ちそうです。
一方、人材や生産性向上など企業の内部管理に焦点を当てた2・8・13・
14章については、問題点の指摘に共感こそできるものの、処方箋については
説得されるまではいきませんでした。2章で列挙されている業務プロセス改革は
日本企業のこれまで持つ強みに基づいているわけでもなく、欧米企業の
成功例に基づいているわけでもないようです。日本企業にとっての導入可能性、
実現した場合に業績回復が実現する可能性、ともに不明確に思えました。
また、14章の処方箋は間接部門のみに主に焦点を当てたGEの例や、
リクルート、mixi、新宿さぼてんなど非製造業企業の例も多く、製造業に強さを
もたらす処方箋かどうか分かりませんでした。
日本企業が海外でも通用する製品開発、製造販売には何が求められ、何が
足りないのかを整理する上ではとても分かりやすく、おすすめの一冊です。
邪宗門〈上〉 (朝日文芸文庫)
大本教を題材としたと言われている、宗教や人間の生きざまを書いている大作です。
国から弾圧された事など、実際にあった歴史の重い部分を背負いながら、人間が生きていく事の意味を問いかけています。
しかし、主人公の少年などの存在は、それらをどこかで救ってくれていると感じます。
人は変われる―大人のこころのターニングポイント
何冊もこういった「変われる!」本を読んだが
これは独特だった。
ポジティブシンキングを押し付けるのではなく、
ほんとうに、なにかが腑に落ちた時、
(筆者によると「絶望することが出来た時」)
新しい自分が始まる。と。
ぐるぐると堂々巡りの悩みの渦中では、消耗しきっていて
ポジティブシンキングの実践どころではない。
たくさんの悩める人を見てきたこの筆者だから書けたのであろう、
読んでみて、なるほど、そうかも、と「腑に落ちる」本だった。
日本の悪霊 [DVD]
原作とはだいぶ内容が異なりやくざ映画になってしまいました。
オープニングの渋川の町並みに流れる岡林のラブジェネレーションが最高でした。30年前劇場で見たはずなのに覚えていたシーンは岡林がリヤカーを引いてガイコツノ歌を歌うシーンだけ。監督はあえて白黒映画で閉塞された時代感とリアル感をだしている。佐藤慶が二役だったとは・・・ラストで村瀬は死ぬのか? やくざと学生運動がどうリンクするのか?答えは自分の中にある。
高橋和巳ファンは小説とイメージが違うので見ないほううがいい。
岡林信康ファンあるいは70年代の日本に郷愁を抱いている向きにはお薦めのDVDです。