上様出陣!―徳川家斉挽回伝 (徳間文庫)
宮部みゆきの時代物が大好き、ときどき山本一力、藤沢周平、一回だけ池波正太郎
に手を出す程度の時代劇ファンの私にとって、ガハハと大笑いしてストレス発散で
きた本でした。(でも、最後はちゃんと泣けるシーンも用意されてます。)
家斉がむかつくときの「カッチーン」となって扇子を落とすシーンは、志村けんの
バカ殿とかぶっちゃって、小学5年の息子にちょっと読んであげたら、彼の愛読書
になちゃいました。「政治に興味を持たない11代将軍が、化政文化を花開かせた」。
ま、これだけは、うちの息子も頭に入ったようで、楽しみながら歴史の勉強がで
ました。どうもシリーズになるようで、楽しみにしているようです。
正統派時代小説ファンには物足りないかもしれませんが、小学生にもとっつきやす
い点でお勧めです。なんか、昔、小学生のころに観た、テレビドラマ「浮浪雲」を
彷彿させる仕上がり。でも、テレビドラマ化するなら、志村けんにやってもらいた
いな。