激闘!八八艦隊海戦史DX ジュトランド海戦付
ルールは激闘!ソロモン海戦史DXと大差有りません。まあまず、そちらのレビューの方もご覧になってください。
今回は、昼間の戦いです。だからよほど悪天候でない限り、丸見えです。
丸見えなので、駆逐艦も、雷撃が出来るほど近づく事はまずできません。照射も有りませんので、戦術の幅が狭くなりました。
更に、キャンペーンが有りません。これは実に痛い。
事実上のパワーダウンです。しょんぼり。
しかしまあ、ソロモンと比べれば・・・・なだけで、多分ゲームとしては面白いです。ソロモンと違って、視界が公平なので、対戦にはいいかも。それに、WWI時代の戦艦をあれこれ出来るゲームなんて、そうそう、有りませんからね。
激闘!ソロモン海戦史DX
数隻で編成された数艦隊を操り、夜間戦闘で敵艦を叩きのめすゲームです。
何分操作法が「速度5,取り舵北北東、直進5,一斉回頭右、1、面舵西・・・」な感じなので、慣れるまで大変ですけど。まあ、慣れたら大丈夫です。そんなに難儀ではありません。
発射した弾丸は、敵艦のどこかのパーツに命中し、そのパーツに応じて徐々に戦闘力が低下していきます。この命中時のどかんどかんどかんと言うサウンドと敵艦の壊れ具合が、楽しいです。
視界は大日本帝国軍が8000m、亜米利加軍が6000m、レーダー装備艦だと12000mです。又、照射(サーチライトで敵を照らすのです)された艦とした艦、及び火災中の艦は、20000m範囲から丸見えとなります。
これが何を意味するのか。例えば日本軍でプレイするのであれば、12000m圏外から特攻部隊が突入、8000m圏内まで肉薄し、敵主力艦を照射!味方主力の砲撃で敵主力を沈黙させるも、特攻部隊は集中攻撃を浴びて海の藻屑に・・・('・ω・`)
と、色々作戦の立て様が有る訳ですね。敵艦の動きの予測などもなかなか楽しい。
大和・武蔵の不沈戦艦っぷりがこれほど発揮されるゲームもそうはない、と言う点もポイントです。中途半端な距離じゃあ、40cm砲は彼女達の装甲を貫通出来ません。連合側でプレイするともう、悪魔ですけどね、こいつら・・・。酸素魚雷は、ほどほどです。別にそれほど強くないです。むしろ誘爆を喰らう足手まといかも(w
更に、キャンペーンモードも秀逸です。最初は彼我共に戦力が少ないのですが、続々と増援がやってきます。この増援をどの様な順番で行い、どの程度の危険を冒して陸軍に補給するのか、陸軍はいつまで保つのか、修理計画も考慮に入れ、どのタイミングで決戦を行うのか、と、なかなか楽しめるキャンペーンです。
残念ながら日本側だけですけどね。亜米利加側のものもあれば、最高だったのですが。
おっと、シングルマップとネットワーク対戦は、亜米利加側をもってプレイすることも可能です。結構、おもしろいですよ。対戦も。
ココダ 遙かなる戦いの道―ニューギニア南海支隊・世界最強の抵抗
本書は戦勝国側の視点に偏ることなく日本側の資料、証言も豊富に取り込まれており、より詳しく『戦場の実態』を知ることができる。インタビューによる兵士個人の回想が多く用いられている点は他書にない圧倒的リアリズムを生み出しており、著者の地道で継続的な取材力に頭が下がる。対米戦の意識が強い南方諸島での戦いでオーストラリア軍とここまでの戦闘を行っていたことを知る日本人は少ないだろう。ここには現代の官僚主導政治と同根の軍部支配層の責任の所在の不明確化、本来の目的を放棄した自己目的化、客観的評価基準の喪失がいかに多くの兵士の命を無意味に奪ったかが記されている。作戦の無謀さ、情報のなさ、補給物資の欠乏、制空権・制海権の喪失、マラリアなど風土病の蔓延等、いかに多くの日本の兵士たちが本来の戦闘以外で死亡したかがリアルに伝わってくる。本書を通じて戦後65年以上を経て自らの権益を守る為には国民を犠牲にすることに何のためらいもない国家の本質が変わっていないことに憤りすら感じた。一方、このようなココダの戦いの真実を通じて多くのオーストラリアの現代の人たちが『戦争の真実に向き合い』日本への理解を深めていることは大変意義深い。その姿は反日でも親日でもなく同じ人間として事実に向き合う真摯な姿であり、日本でもこのような著書を戦争を知らない多くの人に読んで欲しいと感じた。