Mondo Bongo
前作「FINE ART OF…」でロック界を席捲、頂点を極めたブームタウン・ラッツとボブ・ゲルドフは、このアルバム以降、ものすごい加速度でリスナーに見放されていくことになるのですが、それを暗示するかのように、リリース直後のこのアルバムの叩かれ方は相当なものでした。
あまりに政治的な歌詞、リズム主体に転身したアレンジアプローチが、「FINE ART」的な傑作を期待していたリスナーを裏切ってしまった、というのが当時の一般的見解。でも「とっつきにくいけど、聴けば聴くほど、なスルメ感覚」で、個人的には「FINE ART」と同じくらい繰り返し聴いていたアルバムです。今回のCD化で久しぶりに聴いて、「これは今なら多くの人に再評価してもらえるのでは?」と思いました。まず、曲順がいじられていて、比較的ポップ寄りのナンバーが前半に集中していること、これは通常なら御法度な行為ですが、本作に限っては成功と言えます。初めて聴く人のための優しさが感じられます。「MOOD MAMBO」で始まったら、ついてこれない人も(リリース当時も)いるでしょうから。変テコなアレンジと濃すぎる歌詞でイメージがグシャグシャになっていますが、「ANOTHER PIECE OF RED」なんて、本当に美しい曲です。「STRAIGHT UP」はブームタウン・ラッツの真骨頂と言えるナンバー。「ELEFANT'S GRAVEYARD」は前作の路線に一番近いでしょうか。シングルカット(当然放送禁止)の「BANANA REPUBLIC」には「???」な人もいるかもしれませんが、僕は大好きです。決して上手いとは言いませんが、全体を通じて、ヴォーカル、鍵盤、ドラムスのテンションは、いい切れ方をしています。「FINE ART」が気に入った方は、是非このアルバムまでは聴いてみて下さい。
Live Aid [DVD] [Import]
とても1日では見られない
これでもかこれでもか私の青春がよみがえるミュージシャンたち
やっぱり、仕掛人ボブ・ゲドルフはミュージシャンとしては格下か
恐ろしいまでのQUEENのパフォーマンス
ぜんぜん年をとらないボウイ
イギリス勢のパフォーマンスの方がすばらしく感じるのはわいだけやろか
なんで、ジミーとプラントはカットなんやろ
それでもこれは、絶対見ないかんわ
Boomtown Rats
過激なパンクが席巻した70年代終盤のイギリスにあってクラッシュ、ジャム等のパンク第2世代は独自のひねったバリエーションによりパンクをニューウェーブへと進化していきました。そんな時代にあって、ブームタウンラッツもムーブメントの先頭集団を走っていました。で、今聞き返してみると...ひたすら軽快なロックンロール。これは、あまり時代とは関係ないかもしれないです。
しかし、時代を追いかけ続け、そのあまりの無節操さにリスナーに愛想をつかされた後年と比べ、シンプルゆえの普遍性を感じるのがこのアルバムです。Mary Of The 4th Form のパンクロックの中にふと現れる美しいメロディや、I Can Make It If You Can のような美しいロックバラードに胸打たれます。
Tonic for the Troops
ボブ・ゲルドフ率いるBOOMTOWN RATSが、いよいよ尋常な集団ではなくなってきたことが決定づけられる、画期的なセカンドアルバム。ファーストの頃は、勢いにまかせて、みたいな感じも受けますが、この作品になると、彼らの「俺達って実はスゲエじゃん、ロック界の頂点に立つぜ!」的な自覚が見えてきます。
「(I NEVER LOVED)EVA BRAUN」が特にすごい。はっきり言って演奏は上手くはない彼らですが、テンションの高さが全てを上回り、とにかくメンバー全員盛り上がりまくってます。これだけ痛烈な歌詞が究極にポップに歌われ、激しいリズムチェンジを経て全力疾走するスタイルは、BOOMTOWN RATSの特権的良さとも言うべきもので、次作「FINE ART OF~」へと引き継がれていきます。
他にも、仕掛け満載の良質なポップナンバー「LIKE CLOCKWORK」、発表当時、彼らの代名詞とも言われた「RAT TRAP」など、優れた作品が収録されています。一般的には「FINE ART~」と同じくらいの評価を得ていたアルバムですので、余計な心配は無用です。是非聴いてみて下さい。
Live Aid [DVD] [Import]
メモリアルな商品がまた登場しました。言わずと知れた1985年のLIVE AID!です。国内版の価格より約半分の値段になっています。最近はリージョン・フリーのハードも結構、巷には普及しています。『国内版は高いので、ちょっとね~』と言われる方には海外版がお勧めです。ただし国内のリージョン・コード2のハードでは再生不可能ですので、その点のみご注意下さい。