GOLDIVIN
「ギラギラした派手なロック」というキーワードや、角付き帽を被ったマットシのブッ飛んだキャラを見て、勝手に『digitaglam2』的な突飛なアルバムを予想していましたが、実際に聴いてみると予想していたよりは遥かにストレートなロックアルバムでした(デジタルシンセ色はそれほど強くありません)。
楽曲的には、♯4と♯13がシングルっぽい曲。♯3はダークで重い「疾風迅雷」,♯5はハードでプログレっぽい「Karma:Code」を彷彿とさせる曲。♯2と♯9はホーンセクションを導入したブラスロック。♯7は癒し系のバラード(震災を意識?)。♯14はダークで切ないフェンスらしいバラード。♯12はマットシと山田わたるがデュエットする70年代フォークソング的な異色の楽曲。♯10,11,15はノリノリのロック(今作を象徴するような弾けた雰囲気)。♯1,6,8はインスト曲です(打ち込み系,ロック系,インナートリップ系)。
今回は、北島健二と山田わたるも結構歌っています(コーラスで結構目立ってます)。
15曲入りでお腹いっぱいです(笑)。
FENCE OF DEFENSE III 2235 ZERO GENERATION
未来の世界をイメージしたコンセプトアルバムで、1曲目からジャケットの雰囲気が伝わってきます。決して明るいと思えない未来図ですが、FENCE OF DEFENCEならではのウィットに富んだ詩と入念に構成された曲でイメージを膨らませてくれます。特に3曲目のLAND OF THE LIARは世相を強烈に風刺してます。世間を斜めから見ているようなアルバムの前半と打って変わって、後半では穏やかに世界を受け入れ静かに未来を想う気持ちになります。最初から最後まで通して聴くと味わい深い逸品です。
GREAT FREAKERS BEST~FENCE OF DEFENSE 1987-2007~
彼らのデビュー20周年を記念して発売された『超』ベストアルバムです。
ただ残念なことに、シングルすべてを網羅しきれてはいません。
選曲としても、従来からのフェンスファン(=FREAKS)のつぼを、
押さえたかというと疑問が残ります。
それらを置いたとしても、
レコード会社の壁を越えて、最新アルバムまで網羅していますし、
デジタルリマスタリングによって、バランスが均一になっています。
(音質がグンと好くなったイメージ)
私自身としての感想は、
彼らの歴史を噛み締めるには、充分過ぎる内容になっていると思います。
ラスト3曲はセルフカバー。
これらは聴く人それぞれの好みに別れるでしょう。
オリジナルが絶対良いという人もいるだろうし、
今の彼らが演奏すると、こういう感じになるんだと、
受け入れられる人、さまざまだと思います。
まだまだこれからも活動を続けていくということなので、
大変楽しみです。
FENCE OF DEFENSE CLIPS [DVD]
再発にあたり以下の3本が同時収録されました。【DATE NO.6】ビデオシングルとして発売された作品。アニメーション・クリップで、手がけたのはあのGAINAXです。なんでも、製作に2500万円もかかったとか。【video digitaglam】テレビ東京系アニメ「三国志」オープニング曲だった「時の河」「DON'T LOOK BACK」を含むCLIP集。アルバムdigitaglamの曲に乗って紡がれる1本のストーリーになっています。【CLIPS】フェンスのデビュー10周年の1995年に発売されたCLIP集。「FAITHIA」~「最後の想い」までのプロモビデオと、撮りおろしのメンバーを象徴するかのような短い映像が収録されています。入手困難だった各タイトルが一気に復活して、ファンとしては嬉しい限りです。