Invaluable Darkness [DVD] [Import]
Dimmu Borgir単体のDVD作品としては2作目の本作は『The Invaluable Darkness』と題された、現時点での最新作となる『Insorte Diabori』を引っ下げてのヨーロッパ・ツアーの模様をメインに収録した3枚組みとなっている。
1枚目は、そのメインとなっているヨーロッパ・ツアー及びバックステージ等を含むビハインドシーンで構成されている。演奏曲は過去のものから最新作までバランス良く選曲されているものの、画質、カメラワークは少々粗い(カット割も少なめ)が、輸入盤ではよくあることなので、大して気にはならなかった。
2枚目は、2007年のWACKEN OPEN AIRでのLIVE、PV集(6曲)、地元ノルウェーでのスタジオLive(P3 Sessionから3曲)等から構成され、やはり目玉というべきは、WACKENでのステージで、こちらは画質、カメラワークも素晴らしくステージ終盤での『Spellbound (By The Devil)』及び『Mourning Palace』の雰囲気は邪悪さ満点だ。またPV集については、『Progenies Of The Great Apocalypse』 がこれまでにTVで放映されたり、オムニバスでリリースされたものと多少違う内容となっており、ファンなら見ておきたい仕上がりだ。他にはリ・レコーディングされた『Stormblast』に収録されている『Sorgens Kammer Del』も収録されており、こちらはリ・レコーディングメンバーであるシャグラット、シレノス、ムスティス、ヘルハマーが出演している。P3 Sessionからの3曲は、スタジオLiveで、オーディエンスは座って観ているのが異様だが、そのうち我慢しきれなくなって立ち上がる者がいたりするのが面白かったりする。3枚目(CD)は、 P3 Sessionの音源で、12曲収録されている。
そして本作(輸入盤)は12月下旬に国内盤がリリースされるが、現時点で今のところ2枚組みとなるようだ。2002年にリリースされた『World Misanthropy』も輸入盤は3枚組みでボリューム満点だったが、今回もやはり3枚組みで内容は更に濃くなっていてファンにはうれしい限りだ。
最後に、本作2枚目に収録されているWACKENの映像だが、普通にメインメニューから再生すれば音声が出ない場合がある様だ(少なくとも私のはそうであった)。確認したところ、タイトルトラックが『3』になっていたことから『1』にしてみたところ正常に再生できた。ちなみにパソコンでは普通に再生可能だ。
ウィンターナイト・トラジディーズ
どっかのベテランによる、とても聴きやすいブラックメタルです。邪悪というより悲愴感やクサイ印象が強いと思います。
全曲わりと速い程度で、他のブラックメタルの暴虐な速さはありません。
ボーカルはわめくタイプです。勇壮なコーラスもあります。
ギターはクサいリフが盛りだくさんです。ソロもあります。
超人的スピードのブラックが好みな方にはぬるいでしょうが、ブラック初心者やクサメロ好きにはオススメできます。
若干、ダサい感じがありますが、カッコいいアルバムです。
インヴァリュアブル・ダークネス [DVD]
シャグラット(vo) シレノス(g) ガルダー(g) ムスティス(key) ヴォーテックス(b,vo) トニー・ラウリアーノ(dr)
ノルウェー出身シンフォニック・ブラックメタル・バンド。「In Sorte Diaboli」ツアーの模様を収めた2枚組ライヴDVD。2008年発売。
disc1は、ヨーロッパ・ツアーやバックステージから成る全80分。彼らの地元ノルウェーのオスロをメインに、ベルリン、ロンドンなどのライヴが収録されている。選曲も、新しいものから古いものまでバランスよく収められている。
disc2は、ヴァッケン出演時のライヴに加え、PV集、テレビ局でのスタジオ・ライヴなどを収録。このヴァッケンのライヴが、数万人にも及ぶ大観衆と相まってそれはもう壮絶で、オープニングSEの時点で何かとてつもない出来事の始まりを予見させるほど。
とっぷりと日が暮れた巨大な野外ステージ。彼らの音楽性や演奏力、たたずまいに加え、照明や火薬、炎などの舞台効果が合わさり、数万の群衆が熱狂するその光景は、畏怖すら感じる。
ちなみにシャグラットはMCまですべてデス声。しかも全然無理しているように見えないのはさすが。
PVの方も、ノルウェー人の視点から“キリスト教による侵略”を描いた映画仕立てのものとなっており、彼らがなぜキリスト教を憎むのかがよくわかる内容となっている。
ワールド・ミサントロピー [DVD]
このDVDはライブ映像等が別々に分かれて収録されているので、イマイチ盛り上がりに欠けるのと、映像と音声もばらつきがあるので、ライブは1本にまとめて欲しかったです。PVには現シナジーのシンガー、キンバリー・ゴスがチラっと映っていますが、ライブ映像に音を被せた様なビデオばかりでイマイチです。しかもあたまの1曲は不要。オフ・ショットはなかなか楽しめる内容ですが、日本盤にも関わらず日本語字幕が入っておらず、インタビューのみライナーに訳がのっている程度です。フェスティバルの映像もぶつ切りに収録されているのではっきりいって不要。値段が高い上に、2枚組みにする必要もなし。