本の運命 (文春文庫)
生い立ちから始まって、本が好きになった遠因とか、映画が好きになった今的理由とか、その他子供時代のいろんなエピソードが実に面白おかしくいやらしく、とはいうものの極めて本人は真面目で一生懸命なのが妙に可笑しく嬉しく楽しく、そのくせこちらと思えばまたあちらの神出鬼没のこんこんちきで、これまたけっこーってんで、もういやはや何おかいわんやって感じで・・・・・
冗談はさておき
「井上流本の読み方十箇条」が読書好きには無視できないだろう。(出久根達郎も気に入った)
一時は蔵書が13万冊もあったとかで、驚くなかれ、最盛期には月に4-500万円も本を買っていたそうな。そんなあれやこれやが重なって、故郷に図書館まで創ってしまうという実に威勢がいいのが何ともはや気持ちいい。
再びまたたび、冗談はさておき、本書は読書好きにはたまらない一冊であるとともに、これから本を読んでいこうとする人たち、くそガキに本を読ませるには教育ママさんどうすんべかといった東京マダムも読んでいいいかもしれない1冊であろう・・・・(どんすべきかだって・・・・)
父と暮せば 通常版 [DVD]
黒木和雄監督と言えば、「竜馬暗殺」や「祭りの準備」のリアルな描写が好きだったが、それ以後の作品は今ひとつしっくりこず不発のイメージが強くなり、あまり観なくなっていた。久しぶりに観た彼の作品には彼の底力でみなぎっており、十分堪能できる傑作だった。
この映画は原爆投下から3年後、想う人のいる娘(宮沢りえ)のもとに死んだ父親(原田芳雄)が恋愛応援団として現れるという設定。宮沢と原田のほとんど2人芝居で構成されている。彼等2人の芝居は舞台を観ているというよりも、2人の戦争体験を聞いている1人として芝居に参加しているかのような不思議な感覚になる。原爆投下後の焼け野原や焼け爛れた被爆者等の特殊効果を用いたシーンをほとんど廃し、親子の会話と原爆の痕跡の品々(原爆資料)で原爆の悲惨さを観るものにイメージさせるという手法をとる。
被爆者の体から出たガラス片・・・むごいことよね
原爆瓦・・・とげとげしいね
原爆の熱でゆがんだ水薬のビン・・・おとろしいね
こんな原爆資料と会話により原爆のイメージがCGよりもリアルとなり、恐ろしさも増す。特に、一寸法師の物語に原爆資料を盛り込んで子供たちに伝承しようとする父親のアイディアを自ら劇中劇として演じる原田は鬼気迫る。
原爆投下のシーンも被爆者側から描かれており(下から見上げる構図で描かれる)、「B(B29爆撃機)が何か落としていったよ。宣伝ビラかね」のんびり空を見上げる宮沢の言葉はその数秒後の地獄の予想すらなく、かえって恐ろしい。
映画のなかでの親子の会話は優しくお互いを思いやる気持ちで溢れているが、そんな2人の会話を通して、原爆投下後の状況、娘が生き残った理由、死んだ友人やその母親、自分が幸福になってはいけないと思う理由が徐々に明らかになり、観る者に被爆の恐ろしさ、悲しみを伝える。
過去のことは美しく描かれやすいとの誤解もあるかもしれないが、戦争体験者が徐々に少なくなってきた今だからこそ、このような悲しい戦争体験を伝承するような作品は重要なのではないかと思う。
私家版 日本語文法 (新潮文庫)
日本語の難しさは、特筆ものです。
義務教育で学んだ文法はすべて忘れてしまっています。
しかし、井上ひさしの日本語文法は少しだけ脳裏に焼きつきました。
文章を書いて第三者に著者の意図を理解してもらうためには、文法を一から学ぶしかないと思い読みましたが、まだまだです。
この本を読んで、日本語文法に凝ってみようと思いました。
こいのうた
こいのうたはGO!GO!7188のバラードの中で一番いい曲だと思います。
曲ももちろんいいのですが、歌詞も泣けるいい歌詞を書いています。
私と、歌詞を書いているボーカルのゆうとは、22歳で同じ年なので、とても歌詞に共感できて親近感を感じます。この曲は聴けば聴くほど味が出てくるタイプの曲だと思います。GO!GO!7188をはじめて聞くなら、この曲をお勧めします!!
井上ひさし追悼公演 黙阿弥オペラ [DVD]
吉田鋼太郎さんの黙阿彌はもう素晴らしい。
ただ、ほかのキャストのセリフが少々聞き取れない。特に序盤。
また、舞台俳優が多い中、熊谷さんが若干浮いてたかな・・・
上手い下手以前に、セリフの発声から違う。とちゅうから声が枯れて台なし。
内容は面白かったです。それは好みによるとは思います。
NHKで放送してたんで、DVD買うほどなのかな・・・と考えてしまった。。。