ノエイン ~もうひとりの君へ~ 第8巻 [DVD]
ボクは嫌いだ。専門用語羅列して、いかにもオレっち頭いいよ的なオーラ出してる作品。哲学用語いっぱい出しても、アンタそれ作品世界とちゃんとリンクしてる?ちゃんと文脈的にその用語を生かしてる?そうできてないならどんな高尚な学術用語もただのジャーゴン。魔法の言葉ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜にとっかえたって全然OKに意味が通じてしまう必然性のない言葉になっちゃう。でもそんなんばっかなんだな。例えばだけど、タオなんかは本来の思想とは無縁に使われてる。
だから当然、時間に関する哲学、物理学用語をちりばめたこの作品も嫌い。なはずだった。でもやってくれたのだ。抽象的な概念を、見事にハルカたちの日常とリンクさせることに成功しているのだ。素粒子化すれば時間の壁が越えられる?そんなことはどうでもいい。ただ単に「明日は自分が作るもの。どっこい生きてりゃどうにかなるさ」ってことでしょ。この作品の基本的なコンセプトは感じたこと=真実っていう図式。つまり人の数だけ真実があるってスタンスだ。「ハルヒ」なんかもそうらしいけど、こんな押井守的な認識主義はそんなめずらしくはない。けど、およそふつうには使わない物理学の理論を前向きなアニメらしいメッセージとうまく調和させて、用語の数々を等身大の小学生のドラマのなかに自然に埋め込んだホンのうまさこそ特筆すべき。かかわったアニメーターたちのすばらしい作画、演出ももちろん平均をはるかに越えたクオリティーだけど、そこだけじゃない。最終的にここまで違和感なく専門用語を作品世界に生かしたホンはほかに例を思い出せないほどに見事なものだ。小難しい専門用語がセリフの中でどんな用法で使われてるかをよくよく注意して聞いて、かみしめてみるべきだと思う。セリフの一つ一つに含まれた何重もの複線の見事な回収っぷりはほんとアッパレな職人芸。
ノエイン〈2〉もうひとりの君へ (MF文庫J)
アニメのノベライズ第二弾です。完結です。
【1】と違ってアニメにはない、いくつか増えたエピソードがあります。
けれどアニメ本編の内容を損ねる事なく、逆にいいエッセンスとなっています。
女の子ならではだなーというハルカの感情の動きや気遣いが可愛いです。
迷いながらも大事なものを見失わないハルカはアニメもノベルズも変わりません。
いくつかの出会いの中で変化していくキャラたちの機微も書かれていて、とても素敵な『物語』でした。
ノエイン もうひとりの君へ〈1〉 (MF文庫J)
アニメの内容にとても添っている作品です。
ハルカの一人称で話が進められるので、ハルカが係っていない出来事はあまり触れらていません。個人的にそこは少し残念でした。
でも一人称ですがとても読みやすく、彼女の素直な物の見方や感じ方は気持ちのよいものでした。
あの場面でこんなふうに感じていたんだなとか、あの時ユウやカラスのことをこんなに心配してたんだなと新鮮な驚きもあり。
アニメを見た人の方が面白く読めるだろうと思いました。
見ていない人はアニメが見たくなるのでは、と思います。
TVアニメ「ノエイン」オリジナルサウンドトラック Vol.1
CDの一曲目、本当に鳥肌が立ちました。
迫力のコーラス、オーケストラ、アニメ音楽では聴いたことの無いスケール感で恐ろしささえ感じます。
どれも映画音楽並みのクオリティーで、アニメを見たからますます良く聞こえるのかもしれませんが、
聞いて損は無い作品だと自信を持っておすすめめできます
CDには大迫力で圧倒する曲と落ち着きのある曲が入っているので楽しめると思います。
久しぶりに良いサントラにめぐり逢えました