働く幸せ~仕事でいちばん大切なこと~
この本で、人を動かし、幸せにする原動力というのは「やりがい」なんだなって改めて思いました。
大山会長は障害者と向き合ううちにそのことに気が付き、そしてそれを仕事を与えることで彼らに実感させたいという思いで会社を発展させていきました。
従業員さんたちは「障害者」である、ということを会長の中できちんと理解し、彼らオリジナルの効率化を考える。その心意気に、涙が出ました。
いたずらに、平等にしない。
いたずらに、差別しない。
いたずらに、同情しない。
障害者の人たちとの付き合いかたの、ひとつの指針になるのではないでしょうか。
利他のすすめ~チョーク工場で学んだ幸せに生きる18の知恵
障がい者雇用を続けるということは並大抵のことではできない。
それでも、本気で取り組むことで会社内の仕組みに革命が起きるのかもしれない。
僕自身の会社を見ていてもまだまだ本気ではないと感じている。
著者の会社が次世代の経営者を迎えて、さらに発展できるかが今後の注目すべきところを考えています。
銀座木村屋あんパン物語 (平凡社新書)
なんだか久しぶりに新書らしい新書を読んだような気がする。「あんパン」に対する「取り敢えず」の好奇心は十分に満たされる。そして、取り敢えずの興味が満たされた後には、これまで以上の興味が喚起させられてしまう構成になっている。古き良き時代、新書とは基本的に本書のような構成を取るものだった。本書の著者は1944年生まれ。もしかすると著者も「新書とはかくあるべし」と存分に知恵を詰め込んで書いてくれたのかもしれない。著者の思いを受け止めて、もう何冊かあんパン本を探してみたいと思っている。「あんパンが好き」「新書が好き」「清水の次郎長が好き」という人にはぜひお勧めの1冊だ。
日本でいちばん大切にしたい会社3
前2作に続き、感動的な話、働く事の意味を考えさせられる話が満載でした。不況の中でも”人”を大切にするしっかりとした経営を行っている会社が業界を問わず結果出している事実。その事例のひとつひとつを読んで行くと、これからの日本、特に企業の向かうべき方向を考える上でのヒントとなる物がいくつもあります。業界の常識を覆し片足販売に踏み切った靴メーカー徳武産業、おたすけ隊による小口受注で業績を伸ばしている島根電工の話は、効率ばかりを重視するこれまでの企業経営のあり方に疑問を感じていた私に大きな勇気を与えてくれました。また、大震災直後の過酷な状況のなかで、自信も被災者でありながら、使命を全うしている清月記の話は涙なしには読めません。全ての企業人、日本人に読んで欲しい一冊。