ハピネス!
曽我部恵一BAND1年2ヶ月ぶりのニュー・アルバム「ハピネス!」。 6月9日、ロックの日に発売。素敵だ。
前作よりも更に短い33分弱の内容。方向性も同じ。
しかし前作より一歩引いた感じもあって、それはメランコリックな先行シングル「ほし」と、
アルバム唯一のミドルアンセム「サニー」が入っていることが大きい。
要は前作に緩急を足した感じというか。
それもありつつ、テンションも前作よりは抑えてる感じなので聴きやすさ、という点では前作以上かもしれない。
「ほし」はアルバム用にミックスが変わっているが、こっちの方が自然な感じで好きだ。
しかしキラーチューン満載である。ロックに堂々と立ち向かっている。
一曲目から軽快でありつつ新鮮なメロディが流れる「I LOVE MY LIFE」。この時点でいいアルバムだと確信できる。
また、タイトル曲の「ハピネス!」はサビのメロディと「しあわせになりたい」という歌詞が胸を打つ、
曽我部恵一のキャリアの中でも屈指の名曲だと感じた。
この曲はサニーディを好きだった人も気に入るのでは。
一般庶民の気持ちをロックに乗せて気持ちよく歌う「東京ディズニーランド」や
シンプルなロックンロールを聴かせる「でっかい太陽」、前作に引き続き他のメンバー(上野智文)に歌を任せた「明日と夢を」など
抜けのいいポップチューンが満載。 全体的に素直に、力まずに演奏し歌っているのを感じる。
また最後の「永い夜」は注目。堂々の反戦ソング。批評性も高い。
かつて曽我部恵一は「ギター」という曲で「戦争にはちょっと反対さ」とクールに歌っていたが、
ここに来て、「ぼくは歌う ぼくは歌うぜ」と明確な意思表示を掲げている。
心境の変化か、気まぐれか。 いずれにせよ、非常にアグレッシヴなロックナンバーで、この曲で終わるというのは随分ドラマチックである。
前作を好きな人は間違いなく好きだろうし、前作よりも丁度いいトーンになった気もするので
前作よりもすんなり入ってくるかもしれないし。
唯一つ言えるのは、このアルバム、間違いなく傑作。
VERSUS. JAPANESE ROCK VS FPM SELECTED AND NON-STOP MIXED BY FPM
東京事変、チャットモンチー、サカナクションなどなど比較的新しい曲を中心に、往年の小沢健二にTOKYO No.1 SOULSETまで、一貫性はあまりないけどノンストップでミックスされています。私はFPMという名前にとくにこだわりはないので、最近のJ-POPのコンピレーションとして楽しめました。クルマなどで聞き流すにはもってこいで、普通のコンピレーション盤で1曲1曲聴くよりも、ずっと楽しく聴ける内容だと思います。逆に、1曲をしっかりと聴きたい方にはおすすめできません。