日本映画空振り大三振 ~くたばれ!ROOKIES (映画秘宝COLLECTION 41)
映画こき下ろし本。ただ悪口を言うだけではなく、古今東西の名作傑作映画の知識がちらほら書かれていてためになる嬉しい本。著者たちは真摯に映画界を憂い、日本の映画の未来を心配し嘆いている。この本を読んでいただければわかるが、出演者だけ豪華あるいは観客動員数が凄まじい映画がじつはすごいダメな映画であることが、これまた著者たちの尽きない知識から語られる。
エドさんもガースさんもクマちゃんも伊達に映画で飯を食っているわけではないことが読み取れる。ただ映画の悪口ばかりの本だと思うと肩透かしを食うことでしょう。
甲子園の空に笑え! (白泉社文庫)
川原泉の作品は、読むたびに新しい発見があって何度でも楽しめる。
個人的には、傑作集の3作品のうち、『銀のロマンティック…わはは』が特にそうだった。
最初は、ペアスケートのお話として読んでいた。
しかし、数年後にやっと気がついた。
これは山岸凉子のバレエマンガ『アラベスク』のパロディであることに。
『アラベスク』では、クライマックスであるコンクールの場面で
「蒼ざめて透明な 真のロマンチックバレエを!」というセリフ(心の声)がある。
対して『銀の…』では、それをそのままパロディにした言葉で物語がスタートする。
もう、タイトル自体がパロディなのである。
実際、バレエはこの作品で重要な要素である。
ヒロインの「とーちゃん」はバレエダンサーとして登場するし、
ヒロインはとーちゃんの説教中、片足トゥで支え手も無しに
ポーズを取っていたりする。(その後、スケートに転向)
(↑そういえば似たシーンが『アラベスク』にあった)
というわけで、山岸凉子の『アラベスク』を知る
バレエファンにも、この作品はおすすめである。
パロディを抜きにしても、充分笑え、涙し、考えさせられる作品である。
ゴールデン・ベスト
フォークの時代、いくつかのほんのわずかなレパートリの中に誰もが口ずさめる曲があった。僕に唄えた曲のそれらのギターのコードもすっかり忘れてしまっているけれど、音楽だけは残っています。「青春」という言葉は好きではないけれど、聞くたびに若かった頃そんな一コマを残すアルバムです。何といってもヒット曲を集めたアルバムでベスト盤。いつでも青春。そして、それは今の若い人に聞いて欲しい、いつでも変わらない青春の姿がトワ・エ・モアにはあります。