SHIAWASE
上野洋子さんのファンとしては、
最初に聴いたときは「今までにないストレートな曲調」と思ったのですが、
何回も聴いている内に、やはりアレンジの緻密さ、
今まで打ち込みでしか表現できなかった緻密な音づくりを
生楽器(管楽器)を使うことで実現できている、という新たな一面を感じました。
ゆっくり時間があるときに聴くも良し、アレンジに酔うも良し、多面性のある一枚です。
ラウル
とても不思議な心地よい気分になれる曲と歌がそろっています。さまざまな民族音楽が入り混じってその世界に引き込まれます。上野洋子さんの歌声はとても安らぎを与えてくれるので日頃のストレスも霧散してしまいます。この方達のCDではこれが私は一番のオススメです。
Colours of Light -Yasunori Mitsuda Vocal Collection-
まずは曲目リストとボーカリストを書いておきます。
01.Sailing to the World/小峰公子
02.風の約束〜花片の行方/河井英里
03.時の腕/CZECH PHILHARMONIC CHILDREN'S CHOIR
04.Pain/Joanne Hogg
05.CREID/Eimear Quinn
06.光の階段/本間"Techie"哲子
07.Kokoro/Joanne Hogg
08.-Ring-/河井英里,小峰公子,廣瀬多美恵
09.銀色のライカ/みとせのりこ
10.STARS OF TEARS〜やさしく星ぞ降りしきる〜/Joanne Hogg
11.春の子守歌/本間"Techie"哲子
12.SMALL TWO OF PIECES〜軋んだ破片〜/Joanne Hogg
13.Reincarnation/小峰公子
14.希望の名は/河井英里
15.RADICAL DREAMERS〜盗めない宝石〜/みとせのりこ
15曲中、5曲が1998年に当時のスクウェアから発売になったゲーム、
「Xenogears」に絡んだ曲となっています(05,06,10,11,12)。
近年発売になったゲームからは「ワールド・デストラクション(SEGA/2008)」(03)、
「SOMA BRINGER(任天堂/2008)」(08)などから選出されています。
個人的に光田氏の音楽が大好きで、このようなボーカル集で出ると知ってから発売を指折り楽しみにしてきました。
光田氏の音楽は、特に曲の入りに滴るような静謐さがあります。
そこから波紋のように広がっていく調べの心地よさは、どの年代にも共通しており、
懐かしさも相俟ってひたすら聴き入ってしまいました。
(曲の並びも苦労されたと思います。が、やはり最後の曲、「RADICAL DREAMERS〜盗めない宝石〜(「CRONO CROSS」/1999)」では、
もう何度も聴いている曲にも拘らず、
最初のギターのリフで心震えました)
またそれぞれの曲のボーカリストも、本当にすばらしいです。
透明感のある、どこまでも伸びてゆく声。
光田氏の描く様々な色彩に、それぞれの曲のイメージを更に強く与えてくれます。
特に08の多重コーラスは、何度聴いても美しいです。
(全ての曲がゲームミュージックというわけではありませんが、)
やはりゲームの映像と音楽は、そのゲームのイメージとして切っても切り離せないようで、
04や12などは、出だしを聴いただけでエンディングを思い出し、
無性にゼノシリーズをやり直したくなってしまいました。
全体的にどことなく切なくも温かい曲ばかりです。
心穏やかになりたいときなどに聴くとよいのではないでしょうか。
既に知っている曲も、初めて聴く曲も合わせて、
ゆっくり曲にたゆたっていたいと思わせてくれます。
また光田氏自身も拘っての全曲リマスタリングとあって、
既に個人的にCDとして持っていた幾つかの曲も、聴き比べるまでもなく奥行きや音の繊細さ、透明感が増していました。
是非、音を圧縮させることなく、
できればヘッドフォンで聴かれることをお勧めいたします。