君に成功を贈る
この書は、中村天風氏の講演を本にしたものだが、いわゆる人生哲学書のなかで、これほどまでに読みやすく(私は1日で読んでしまった)、理解しやすく、そして読むほどに前向きな精神になれる本はないのだろうか!というほどに最高の書籍である。
もしかすると難しい文章を好む方にとっては、ある種の物足りなさを感じる方もいらっしゃるかむしれないが、語り口調を(恐らく)忠実に再現した本書は、彼の人柄や生き様までもが読むごとに思い浮かばせてくれる1冊である。
新入社員研修での利用やや、これから社会に出る人への贈り物にも最適ではないか。
君たちはどう生きるか (岩波文庫)
“どう生きるか”或いは“生き方”という言葉に関して、80年代からこれまでは“古代中国や戦国時代の英雄に学べ”とビジネス雑誌(その典型はプ○ジ○ン○)などが声高に叫んでいたこともあり、余り良いイメージを持つことは出来なかった。それでもまだ高校時代に読んでいた文庫本にはそうした“強い者の真似をしろ、そうすれば成功する”との言葉は一言も出てこなかった。前者が成功譚(サクセスストーリーに彩られた手柄話)を目指しているのに対して、この本は“社会の中で生きること”の意味を静かに語り、或いは読者に問い掛けてくる。だから決して“答えは一つ”としてそれを押しつけることなどしない。
例えば地方の過疎の町で医療に携わる若者やベテランの医師、海外で農業技術の普及と支援を目的としてその場に生きる人々などは“名も無き人”であることは明白だろう。
社会の中で生きることは“人と人との関係”において生きることであり、決して自らの成功や満足のためにすることではない。“自分の出来ること”で相手が喜んでくれればそれに越したことはない。今から15年前、日本のある都市を大規模な地震が襲い6000人を越す人が命を落とし多くの人が生活を失った時、先ずその場に駆けつけて身を惜しまずに支援活動に携わったのは名もない人達であり、その後の震災では事ある毎に“あの時に助けて貰ったから今度は助ける側に回って何かしたい”との思いがこの国を変えつつある。
君が人生の時・・・
浜省の歴史を前・中・後期にザックリ分けると、本作はポップス路線だった前期のエッセンスが集約したものであると思う。この後、『Home Bound』からは現在に至るスタイルになる。
1曲目はTVCMに起用され、確か「○のヒットスタジオ」にもこの曲で出演したはず。ちょっとは売れたようである。しかしながら本作自体は余り売れず、本人曰く、どうせ周りの言うことをいろいろ聞いても売れないなら、好きなことをやってやれ、という思いで作ったのが『Home Bound』だそうである。そして『愛の世代の前に』等で徐々に評判を上げ、『Promised Land』でついにベスト10入りを果たした。
と、ここまで書くと本作は駄作か、思われるかも知れないが、決してそんなことはない。逆に、1曲1曲が試行錯誤の末のレベルの高さがうかがえ、素晴らしいポップスアルバムであると断言できる。陽があたらなかっただけなのだ。
スコーンと抜けた青空を思わせる気分爽快な1曲目、恋愛の切なさと苦しさが胸に迫る5曲目、7曲目は『北の国から』に挿入歌として起用されたが、発表時から多分10年以上経過していたと思う。にも拘わらず起用されるのは、やっぱり良いからなのだ。最後の本作タイトル曲は、浜省全ての曲の中でも、珠玉の1作だと思う。
時に海を見よ-これからの日本を生きる君に贈る
私は青春とは部活動などで精一杯頑張っていくなかでのみ見出せるものと思っていました。よく友人に青春したいなと憧れの気持ちを共有したものです。しかし渡邊憲司さんの文章を読んで、青天の霹靂の如く、私の気持ちは整然としました。青春とは孤独を直視すること。青春とは海に向かって夢を問うこと。自分に何が出来るのか。これは私が今まで自分自身に問い続けてきた自我同一性を確立する問いでした。私はいつまで経っても答えを見つけられませんでした。しかし私は自我同一性が拡散する寸前でこの文章に出会い、私の命は、私の人生は救われました。こうして今まで私が迷い続けて来たことは青春であったということ。私はいま青春の境地に立っています。これからも自分に向かって問い続けようと思います。そしてこの現実を目の前に私は逃げません。この決意と共に私の新たな人生は始まります。その節にあたって、私はこの奇跡の言葉を投げかけてくれた渡邊憲司に感謝致します。
オトナのアイのうた(初回生産限定盤)
オリジナル曲ではなく、カバーヴァージョンが収録されているんですね!
懐かしめののラインナップですがそれを歌いなおしている点で新しさを感じました。
君がいるだけで/Sotte Bosse
M/山崎まさよし
部屋とYシャツと私/mihimaru GT session with 大江千里
未来予想図'U/徳永英明
あなたに会えてよかった/青山テルマ
初恋/佐藤竹善
Yes-No/Chara
世界中の誰よりきっと/織田哲郎
待つわ/茉奈佳奈
SAY YES/布施明
恋の予感/中森明菜
ガラス越しに消えた夏/大澤誉志幸
悲しみがとまらない Duet with 小柳ゆき/稲垣潤一
人生のメリーゴーランド - Piano Solo Ver.-/久石譲
聞いてみていいなー!と思ったのは CharaさんのYes-No でした。
でも通して聞いてるとあれもこれもよくなって… これは買いだと思いました。