街道をゆく (9) (朝日文芸文庫)
司馬氏の「街道をゆく」を読む楽しみの1つとして、自分が旅行した地域についての巻を読み、旅の思い出を新たにするということがあります。
今回は、会社の研修で高野山に行ったことから、「一体、司馬氏は、高野山を歩き、何を思ったのだろう?」と思い、手に取りました。で、読後の感想なのですが、私と司馬氏は、同じ情景を見て、触れたはずなのに、この思索・知識量の差はなんだろうといういつものパターンでした(笑)
また、当シリーズの前半巻の特徴として、同行した人々−とりわけ画家の須田氏−の人柄に触れる箇所が多いのですが、この巻でも、道端の花々や山々に素直に感じ入る須田氏の人柄の描写が多く、須田氏ファンにもお奨めの1冊です。