アメリカン・ビューティー ― オリジナル・スコア版 サウンドトラック
今や、ハリウッドきってのトップ・コンポーザーのひとり、トーマス・ニューマン。彼のイメージは「癒し系スコア」ですが、とにかく不思議なヒーリング・サウンドを聴かせて世界をアッといわせたのが、この作品。メロディらしいメロディが出てこないのに、頭から離れなくなるサウンド。とにかく、今までに聴いたことのないサウンドで、衝撃プラス癒しの効果必至です!!!
アメリカン・ビューティー [DVD]
~何度観ても感動を呼び起こしてくれる数少ない作品。
これはいくつかの色が暗示的に効果的に使われているのが一つの特徴。
バラの色をはじめとして、すごく眼にやきつけられる深紅。これは劇中にいたるところにちりばめられながら、ラストにまさに再現され…。それに対比させるように使われる、娘息子の黒い服、そして特に何の変哲もない白い袋が宙を舞い続~~けるシーンは、息をのむほど美しすぎる。サスペンスでもないのに、この色の暗示が観るものにちょっとした不安を与えているように思われる。
そして、また音楽もしかり。今やいろんなテレビ番組で耳にするトーマス・ニューマンの「Any Other~~ Name」、そしてエンディングの「Because」。
特に「Because」抜きではこの映画は語れない。まるでラストのケビン・スペイシーの語りにそのまま歌詞がつながっているかのような流れは感動ものといえよう。
一度、テレビで放送されていたのを観た際は、多分放送時間の関係で、この「Because」が完全にカットされていたが、なんだか中途半端な後味の悪さを感じてしまっ~~たくらいである。
この映画をコメディーとくくる人が居るが、そうではないだろう。でも、完全シリアスとも違う…。
“人間再生のドラマ”として観るものに深い感動を与える名作であることは確かだが、ジャンルとしてひとくくりに出来ない、としかいいようがない。
この映画の公開当時、劇場で初めて観た時、ラストの衝撃に立てなかった覚えがある。
ちょ~~っと心が弱っている時だったからだろうか…。でも自分が生き返ったように思えたのも事実である。
ちょっとほめ過ぎ?(笑)。~
Medusa
ユーリズミックスのヴォーカル、アニー・レノックスの95年のソロ2作目。
グループの時の音はテクノの香りを残したエレクトリック・ポップ・ロックだったが、ソロ作品ではかなり自身の好みを反映したと思われる英国白人ソウル風の音だ。アリソン・モイエにかなり近い感じの音。
ユーリズミックス時代のアリサ・フランクリンとのデュエット曲などが好きな人は気に入るはず。
2作目の特徴はアニーの個人的な思い入れのある選曲によるカヴァー
曲集である点で、その選曲の妙が面白い。
アル・グリーン、ボブ・マーレイ、プロコル・ハルムの「青い影」、モータウン・サウンドなどなど。Black寄りでソウルフルだが、よくある成り切り型の一辺倒なものでなく、「美しい」音楽が選ばれ、仕上げられている。
バックの音は打ち込みやシンセも多用のユーリズミックスに共通した線の音で、彼女のソウルフルな歌声が引き立ってる。
Marleyの「Waiting in vain」と「青い影」が個人的には鳥肌もの。
アメリカン・ビューティー [DVD]
米国アカデミー最優秀作品賞、主演男優賞などをとった名映画です。出演している全ての役者の演技には心を奪われます。特に主演のケビンスペイシーのキャラクター作りには感心しました。また主演女優の方も素晴らしい演技でこの映画をもり立てています。DVDで何度も観るに値する素晴らしい映画でした。