戦艦ポチョムキン[DVD]
このテの廉価版を購入するにあたっては、画質や音質を心配される方が少なからずいらっしゃるでしょう。
しかし、この「ポチョムキン」に関しては、際立った問題はまるで見当たらず、
世紀の名作の迫力と感動を、十分過ぎるほど味わうことができます。
手軽に「ポチョムキン」を鑑賞するには、願ってもない一枚と言えるでしょう。
個人的には、青春時代に虜になったショスタコーヴッチ版がお気に入りなのですが、
それとは音楽のまるで違うこの廉価版も、実際見てみるとさほどの違和感はなく、
「ポチョムキン」の魅力は存分に伝わってきました。
結局のところ、このサイレント映画の傑作は、
音楽などに左右されることのない圧倒的な映像の力を持っているのでしょう。
ひとつひとつのカットの、切れば血を吹くような迫力は、現代の映画にはまず見当たらぬもので、
不世出の映像作家エイゼンシュテインの真髄を、痺れるような感動と共に実感させてくれます。
「ポチョムキン」は最近になって、魅力的な新編集版が現れました。
どの版が一番優れたものであるかについては、各人各様の意見があるでしょうが、
初めて「ポチョムキン」をご覧になるという方には、変にマニアックなところから入門されるより、
この手軽に購入できる一枚で十分。
これを見て虜になられたら、別の版にステップアップというのが、私のおすすめです。
戦艦ポチョムキン [DVD]
この作品は、「映像で勝負」という作品である…制作年代からすると、“サイレント”、“無声映画”だったと思う…上映する脇で音楽を演奏するかレコードで流し、観る側は映像を愉しむ訳である。若干の字幕が出る他は、映像表現だけで、ロシア革命の頃に黒海で発生した水兵の反乱事件の顛末を伝えている。世界屈指の映画監督に数えられる、セルゲイ・エイゼンシュタインの名声を一気に高めた作品だ…カラーでさえない旧い作品ながら、少しも旧さを感じさせない映像は見事だ!!物語の終盤で、反乱水兵の乗るポチョムキンが入港したオデッサで、群がった人々が軍隊に蹴散らされる、階段のシーンは殊に有名だ。これは、よく『アンタッチャブル』が真似をしたと引き合いに出されたものだった…
エイゼンシュタインは、当時の文化人として数奇な運命を辿り、数々の作品があって、それらに関する様々な研究もある…『戦艦ポチョムキン』そのものは、革命が成って登場したソ連での“プロパガンダ映画”として登場したものという背景もある…が、この作品は「動くものを映して見せ、ドラマを伝える」という“映画の原点”とでも言うようなものを、そうしたものが持っている凄さを想起させてくれる作品で、色々なことを抜きにして一見するだけの価値があると思う…
戦艦ポチョムキン
今までとは違ったアルバムでしたが、もともとニールテナントがやりたがっていたサウンドトラックを遂に実現させたという感じを受けました彼が好きだと言っていたエンニオモリコーネの影響も現れているとも個人的な感想ですが思います。私もエンニオモリコーネが好きなので素晴らしい出来だとおもいました。petshopboysのファンの方たちは意見が別れるとは思いますが真のファンでしたらきっと納得出来るアルバムだと思います。
砲艦サンパブロ [DVD]
1966年製作ですから40年以上前の作品ですが、全く古びる事なく、映画の楽しさを存分に味わえます。そして改めてマックイーンの素晴らしさを堪能できます。50歳で他界したのが残念です。スピルバーグ、スコセッシ、コッポラ、リドリースコット、コーエンブラザーズ、など今を代表する監督たちの演出で彼の演技を観たかった。この映画の共演者、リチャードアッテンボローは長生きされ、スピルバーグのジュラシックパークのオーナー役で健在ぶりを示しました。キャンデスバーゲンも当時20歳、あまりの美しさに本物の女優をみます。ほとんど出演者は男でしめられ、なんとも精悍な表情は画面を圧倒します。昔のハリウッドの勢いを感じます。また、監督のロバートワイズの演出もすごい。ウエスト、サウンドも好きですが、スケール、内容、カメラワーク全てが雄大壮麗なこの作品が一番です。20代の若い映画好きの方に是非とも観て欲しいと思います。
戦艦ポチョムキン【淀川長治解説映像付き】 [DVD]
後世の映画に様々な影響をもたらした本作ですが
その中で特に私が印象的だったのは
「うじ虫」・「民衆の表情」・「淡々と階段を転がる乳母車」です。
この3つが放つ異様な雰囲気は「歴史映画」の枠を越え
「怪奇映画」の領域に達しています。
これこそが「歴史」に宿る狂気を体現していると言えるのではないでしょうか?