ファイナル・ゼロ (集英社文庫)
ゼロシリーズの第四弾にして、完結編。シリーズの他3作を読まなくても理解できるかも
知れないけれど、これ単体では感慨も感傷も少ないと思う。
今回は特に、戦闘機で戦うシーンが前3作に比べて少ないような気がする。それよりも、
戦闘機を飛ばすまでの諜報合戦を中心に話が進んでいく。でも、過去3作のオールスター
が再登場してるから懐かしい。
妨害を乗り越えてやっと戦闘機に乗り込む前、フライト・スーツなどを身に着けながら昔の
仲間達と語る場面が、私にとってのハイライト・シーンかな。
ネオ・ゼロ (集英社文庫)
ゼロシリーズの第二弾。自衛隊をクビになり、フリーの戦闘機乗りとして海外で飛ぶジークは、北朝鮮の
核施設を襲う極秘ミッションのために日本に呼び戻される。最新技術を搭載した国産戦闘機ネオ・ゼロを
翔けて北朝鮮へ向かうが。。。。
またまた騙されるジーク。懲りない人だ。。。
ネオゼロは手に汗握る戦闘シーンももちろんだけど、国産戦闘機ネオ・ゼロ完成までのストーリーと、
そのシミュレーション・シーンが見物だと思う。
物語冒頭のジークは、ゴルゴ13ことデューク東郷を彷彿とさせる。しかしナゼだかほほえましい。
死の谷の狙撃手 (光文社文庫)
福島県の原子力発電所に正体不明の6人組が侵入し、メルトダウンを脅迫材料に日本政府をある取引に応じさせようと図ったのだが、襲撃グループにひそんでいた「ダンテ」配下の者が侵入者を殺害し、計画を頓挫させてしまった。同じ夜、航空自衛隊千歳基地で、戦闘機パイロット星川茂は緊急発進命令を受けた。目標機はニューヨークからソウルに向かう東亜国際航空機。なぜか大きく航路をそれ日本領空に入ろうとしている。やがて北部航空方面隊司令官から「当該機を撃墜せよ」との無慈悲な命令が……。
物語は、鳴海章らしいスリルとサスペンスの物語です。スピード感もあり、冒頭のボスニアでの戦闘シーンから迫力たっぷりに描かれ、最初から最後まで目が離せない展開が続き、読みごたえある作品です。