Eclectic
最初聞いたときは、正直「なんじゃこりゃ…」でした。
聞き取りづらい囁くような声、R&B色の濃いサウンド…。
久しぶりのオザケンの新譜でわくわくしてただけに、「こんなのオザケンじゃなーい!」ってラックに閉まったまま何年も聴きませんでした。
それが久しぶりに聴いてみたら…なんかいい。
最初に聞いたときは多分「LIFE」のオザケンのイメージが濃すぎて受入れられなかったのでしょうね。
でもそういうの取っ払って聴いたらかっこいいアルバムです。
自分が大人になったせいもあるのでしょうが…。
なんか「LIFE」は、オザケンの方から世界にむけて「わ〜!!!」って恋の明るい光を投げかけてくれてて、「球体」ではそのオザケンが旅に出て、旅先からくれたお手紙のような、まだ私達を受け入れてくれてる感じがあって、でも本作は私たちから探しに行かないと見つけられないようなところにいってしまったオザケンっていう感じがしました。
こっちを全然向いてくれてないんだけど、「良いと思うならどうぞ」っていう、全盛期のオザケンからもちょっと感じてた「フン」って世間を冷めた目で見てるような、そういう部分が前面に出てる感じで…オザケンっぽくて好きです。
以前の曲で唯一入ってた「今夜はブギーバック」。
新しく追加された歌詞「あの大きな心に包まれて」って、あんまり人を省みなさそうなオザケンが、「オザケン」として光り輝いていた頃、実はたくさんの心に包まれてたことに気づいたってことを暗喩してるのかなぁとかちょっと期待してみたり…。
もう、どんなオザケンでもいいから、音楽だけはずっと続けてってほしいなって思います。
どこにいても見つけますから…。