マイ・バック・ページ (初回限定生産) [DVD]
幅広い分野で評論活動を続ける川本三郎が、赤衛軍事件で朝日新聞社を追われ、映画評論家になり、今日に至っているのは知られた話であるが、その自己回顧録「マイ・バック・ページ」が映画になると聞いた時、この題材が本当に映画になるのかと思った。
原作や、今作にも“過激派の教祖”前園勇として登場する滝田修に焦点を充てた穂坂久仁雄のルポルタージュ「潜行・滝田修と赤衛軍事件の幻」は、ずっと昔に読んでいたが、松山ケンイチ演じる梅山のモデルとなったKには、当時一片の共感も抱かなかったし、あの事件自体が映像化されて、果たして本当に観る者の心を打つのかと思えたからだ。
でも、映画を観終わって、その考えは浅はかだったと思えた。
これは、山下敦弘ら今を生きる若い世代による“あの時代”への誠実なアプローチ。
60年代末から70年代初頭の“変革”と“喧騒”の時代から、“焦燥”と“孤立”の時代を生きた若者たちの物語。全共闘運動退潮後の挫折感と刹那感を漂わせながら、“夢”を見失いつつも、なおも“夢”を信じようとした若者たちの物語だ。
男ふたりによるバディ・ムービー、と言うには語弊があるが、劇中で「ファイヴ・イージー・ピーセス」や「真夜中のカーボーイ」がキー・ワードになっていた事を持ち出すまでもなく、ちょっとアメリカン・ニューシネマの肌触りも感じられる。
そして、“あの時代”ゆえに、との形容もされているよう思えるが、決して、その括りには留まらないテーマ。
希望と期待に胸膨らませながらも、自らの理想、良心と現実の狭間で苦悩する若者と、自分は特別な存在であり、何か大きな事をやってやる、と自分の存在価値を認めさせたいと焦る自意識過剰で大言壮語な若者。
どちらも、閉塞感ある今日にも繋がる、と言うより、いつの時代の若者たちにとっても普遍的な問題じゃないか。多くの若者たちの心の中には、内なる“沢田”も、“梅山”も存在すると思う。
そして、映画の創作と言える印象的なプロローグとエピローグ。正直、こんなにナイーヴで優しくてもいいのか、とも思うが、それでも、ラストの妻夫木聡の慟哭は痛切だった。
主演のふたりは、がっぷり四つの熱演。山内圭哉とあがた森魚が存在感を見せる。
劇中登場する5本の映画がどれもドラマに連環しているのも、映画ファンにはお楽しみな処か。中でも、「19歳の地図」をエピローグの冒頭に持ってきたセンスにはやられた。
19歳の時に、リアルタイムでこの映画と出逢い、我らの時代の内なる“梅山”的な存在に切なさを感じた者にとっては、正に、胸を衝かれたと告白しておく。
少女たちの羅針盤 Blu-ray (特典DVD付2枚組)
学生時代の親友に襲いかかった不幸は事故なのか、殺人なのか!
その真実が大人になって明らかに!
恋愛・友情・兄弟愛そして憎悪・・・
若いからこそ誰もが葛藤する感情を押さえきれない彼女たちの心情と
演劇に対する情熱がすごく伝わってくる、
等身大女子高生の青春ミステリーでした!
ストーリーは一度にニ度楽しめます。
青春ver>
演劇に情熱をそそぎ、友情と恋愛そして夢・・・等身大の女子高生の
青春ストーリー。
ミステリーver>
レイプ事件が勃発!そして自殺・・・なぜ?
親友の死の背後に黒い影の存在に気づくが、その正体はいったい・・・
友情の中に疑心半疑が生まれる。
BDには、演劇の完全版を収録して欲しいですね。
あと、彼女たちのオフショット写真集が封入されているとなおうれしいです。
「BECK」 豪華版 <初回生産限定> 2枚組(本編DVD+特典DVD)
原作漫画は未読です。
青春映画として充分楽しめました。
キャストもそれぞれハマっていたと思います。(少なくとも見た目は本屋さんで見たマンガにそっくり!)
水嶋さん・・・さすがの英語がカッコイイ
佐藤さん・・・小柄でかわいい個性が活きてる
桐谷さん・・・MVPの大活躍!
向井さん・・・落ち着いた年長者役がぴったり
中村さん・・・制服が似合って、友達を支える素敵な高校生
旬のイケメン達を見てるだけでも目の保養かもしれません・・・(笑)
音楽が迫力あって肝なので、音響の良い劇場向けの映画かも? DVDでも出来るだけ大きい画面&良い音で見たい作品だと思います。
突っ込み所はあるし、単にエピソードを追ってる感が無きにしも非ずの部分もありますが
それでも長尺を飽きずに見れ、笑いもホロリもキュンも織り込まれ、「青春」ってこんな感じだったな〜と思い出しました。
評価が分かれるコユキの声については、
“奇跡の声”はイメージも人それぞれだからこういう表現しかなかったか・・・とも思いますが(“声を出さない”は原作者の要望だそうですね)
いかんせん、何度も繰り返されるその表現場面の回数が多過ぎる。
「ここぞ」という部分に絞れなかったか? そのあたりで★マイナス1個です。
特に最後はエボリューションで盛り上がった後だけに、テンション下がりました。
たまたま、先日コユキ役の佐藤さんがイベントで歌ってるのをテレビで見かけたのですが、
これがなかなか美声で魅力的な歌声だったので、ビックリ!
これなら、エフェクト等かけて加工して、本人歌唱を使っても良かったのでは??と感じた次第です。