インディオの道
南米インディオと言えば、インカ帝国の末裔であるペルーのインディオを思い浮かべますが、同種族のインディオはペルーだけでなく、ボリビアやアルゼンチンにも存在するということをこの本で初めて知りました。インカ帝国を築いた人達の末裔が、現代においてどの様に生活しているのかが良く解かる本です。著者のアタウアルパ・ユパンキは「フォルクローレの父」と呼ばれるだけあって、随所に音楽のリズムや楽器の名前が登場します。また、本の中でアルゼンチン北部の自然を感じることができます。牧畜されている動物、近辺に植わっている草や木々。やっと愛し合う若い二人が一緒に住めることになったにも関わらず、男性側の母親がその女性が気に入らず、結局女性の方は家を出て遠く旅立ってしまう、という物語の結末には、嫁・姑の問題は日本のみならず、遠いアルゼンチンにおいても存在するのだな、と感じてしまいました。
ゴールドパックBEST
ラテン・アメリカの民族音楽は、フォルクローレと呼ばれています。
サイモンとガーファンクルがアレンジして大ヒットした『コンドルは飛んでゆく』は、フォルクローレの代表曲です。
アルゼンチン・フォルクローレを日本に伝えたのは巨匠、ユパンキ氏です。
左利きのギター。
牛追いや木こりなどを経て歌手になった経歴。
反政府的な活動として故郷を追われた、流浪の魂。
ユパンキ氏を日本で有名にしたのは五木寛之氏です。
アンデスから聞こえてくるような、どこか寂しくて、切なくて、懐かしい音色は五木さんに重なります。
このCDは初期の曲を収めたものです。
ユパンキ氏の音楽は、お亡くなりになった後、その偉大さはより多くの人に偲ばれファンは増え続けているようです。
その理由は、ここにあります。