ヴァイオリンと翔る
美人で天才肌のヴァイオリニスト。本書で一番の驚きは、チャイコフスキーコンクールで優勝するまでに受けた国際コンクールで2位ばかりだった事から見つめた、自分そして日本人の音と1位ないしは欧米人の音の違いの分析。こうした音への感性が、彼女の音楽性の根幹にあることを知って驚きでもあり、一流演奏家としての資質を垣間見た気がする。
NHKライブラリー ヴァイオリンと翔る
なんと気の強いお嬢さん。そして夢を実現するための楽しみ方を知っている天才。
文才も十分。音楽活動の楽しさと厳しさをよみとれます。
最初のコンクールでのメンデルスゾーンが、客席で聴くと2倍のテンポ●●だったらしい。
気合いと、自分の世界と弾きこなしてしまう腕がすごい。
若き天才に勉学が加われば、どれだけ強いかも知っている。
まさに知性と様々な美が彼女を形づくり、成長させる。
音楽を愛するすべての人に読んでほしい。
きっと彼女のファンになってしまう一冊。
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」、第7番
ピアノとの意気もぴったり。とても新鮮な演奏です。今までクレーメルやシェリングの演奏を楽しんできましたが、今の時代の解釈というものが確かにあると感じました。ジャケットの評判が悪いようですが、この際プロモーターにひとこと言いたい。J−クラシックなどと言って派手なビジュアルで売るのはやめてもらいたい。その結果、アーチストを身近に感ずるのはいいとしても、タレント並みに芸術と関係のないところで関心を持たれ、結果としてアーチスト自身にもいい迷惑になっているのではないでしょうか。特に諏訪内の場合は、やりすぎだと思います。ジャケットなど景色か譜面の一部でも入れてあれば十分。精進の結果だけがすべてです。
メンデルスゾーン&チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
チャイコフスキーヴァイオリン協奏曲のお手本を求めても違う様な気がします。これは諏訪内さんのヴァイオリンを聴くためのCDです。諏訪内さんらしい録音だと思います。
諏訪内晶子 & イタリア国立放送交響楽団 [DVD]
3つの収録曲の中で諏訪内さんが弾いているのはパガニーニだけなので、彼女を見たかった人にはもう1曲ボーナストラックでも欲しい感じですが、映像が左指、右腕とアップ、よく観察でき、何度も繰り返し見て楽しんでいます。早いパッセージの演奏途中で弓が1本切れるハプニングも写っていて面白い。(演奏に邪魔にならないかと冷や冷やしながら、事の次第を見守っていました。)それと、べートーヴェンの交響曲第8番も収録されているのはお得な感じ。