Transatlanticism
4人編成のバンドでメンバー各自が多くのバンドとの中で活動しているが、ヴォーカリストのベン・ギバードは「ポスタル・サービス」の1人と言うとピンと来る人も多いかもしれない。
癒されたい人にはお勧め。
時間を忘れ日々の嫌な出来事すら忘れて程の安らぎを与えてくれるCDである。 彼らがこれまでに発売されたCDの中でも最高傑作と言っても過言ではない。
NYのライブに行った時に感じたのだが、彼らのメロディーとヒーリング効果でもあるのではないかと思う暖かさのある声、柔らかさの中でしっかりとしたギターの演奏、またMCでの会話も人柄が出ており何1つ欠けても今の彼らはなかっただろうと思う。
主張しすぎないにも関わらず、忘れられないほどずっと耳と心に残り続ける歌ばかりである。
●お勧め●
”The Sound Of Settling”パッパ~♪というキャッチーな歌詞とリズムが体を動かさずにはいられない。
このアルバムが彼らの最高傑作だと思う。
We Have the Facts & We're Voting Yes
現在はメジャーにいってしまったデスキャブですが
彼らの音源の中では1、2を争う傑作なのではないでしょうか。
甘くキャッチ−なメロと絶妙なアレンジが素晴らしく、歌詞も思索に富み
よく練られています(対訳がついている国内盤もお薦め)。
全てが繊細で情感溢れる世界に向かって構築されているかのようです。
ジャケットもキュート!
デスキャブ入門用としても良いのではないでしょうか。
コーズ・アンド・キーズ
北米のindie pop界の盟主、DCFCの7th album。
ワーナー傘下のAtlanticからリリースですが、今作もちゃんとBarsukのマーク付。
今までの、DCFCのどのアルバムよりも開放感に溢れ、ポジティブなメッセージの聴こえて来る、生命の躍動感に満ちた1枚であり、特に詩を書いたBenにとっては、Zooeyという人生の伴侶を得たこともあってか、前作"Narrow Stairs"のような暗い作品は書かず、自身の生活を反映した対照的な作品を作ろうという意志があったようです。
音作りに関しても、メンバー同士、特にBenとChrisの顕著であり、互いにアイディアを出し合い結束を高めた結果、この愛らしい作品が生まれたのでしょう。
「ギター中心の曲ではなく、キーボードやシンセをパレットにした作品にしよう」と語っている通り、昔のギターのパワーコードはほぼ聴かれず、どのサウンドも絵画を構成する色として扱われていて、彼らの実験的で創作的な拘りが感じられます。
それだけ拘りがありつつも、ポップソングとして普遍で、柔らかくて馴染み易く、DCFCに対してボクラが抱く、感傷的な少年の内側を覗いた時のような、懐かしくも甘酸っぱい感覚は不変なのです。
この作品が完成した後も「すぐ次作に取り掛かりたい」と発言していて、これからをも期待させてくれるようです。
Codes & Keys
アメリカンロックの良心とも呼べそうなハートウォーミングなサウンドを身上とするデスキャブ。通算7作目となるこの新作も、そんな基本路線は全く変わっていない。
ポール・マッカートニーやブライアン・ウィルソンに連なる珠玉のメロディーとポップセンスが満載の、素晴らしいアルバムだ。
前作までと同様に、本作も、カントリーやフォークロックがベースの、純朴なポップチューンが主体となっているのだが、今回は、サウンドプロダクションにかなり注力したとの印象を受ける。
どちらかと言えば、ライヴ感を重視したイージーフィーリングな作風であったこれまでのものと比較すると、デジタルサウンドを随所に散りばめたり、奥行きのある立体的で高音質のサウンドクリエーションを目指したりと、音像のあり方に拘ったものになっているのだ。
結果、完成したのは、Thick&Heavyな音の壁であり、更にメジャー感の増したハイグレードなロックアルバムであった。
ごく初期の頃から彼らのファンであった人たちが、そんな本作の作風をどう評価するかは微妙なところであるとは思うが、僕個人としては、よりパワーアップした今回のこのスタイルは、彼らにとって、大きな前進であり成長であると受け取った。
楽曲の基本となる部分はそのままに、新たなる方向性を探りつつ、そしてそれを高レベルで完成させた作品。
簡潔に表現すれば、そういったアルバムになると、僕は思った。
彼らの音楽がますます好きになれる、傑作だ。
DRIVE WELL, SLEEP CAREFULLY:オン・ザ・ロード with デス・キャブ・フォー・キューティー [DVD]
演奏とインタビューのバランスがとても良いです。
たまに「おいもっと演奏してくれよ!」的なものってあるじゃないですか?
その心配はないです。
自然体でセンシティブでプロフェッショナルなデスキャブに出会えます。
演奏はかなりアグレッシブに盛り上がりますが、作られた虚像ではないアーティストとして
パーソナル部分が垣間見えます。その等身大な人柄が観客にも伝播しみなさんとてもいい顔をしてらっしゃいます。
親戚の子がライブやるから見に来たみたいな。