フィギュア17―つばさ&ヒカル (電撃文庫)
アニメで脚本を担当された方が書いている正真正銘の「フィギュア17」です。世界観が違うなどということはありません。また、単なるアニメのノベライズではなく、つばさちゃんやヒカルちゃんの内面描写に主眼をおいた本です。そのため戦闘シーンはあまりありませんし、ストーリーはところどころをかいつまむ感じです。
ただ、内気で内向的なつばさちゃんの心理面や彼女の成長、ヒカルちゃんとの友情などが好きだった人には大満足の内容です。アニメと同じシーンをなぞるような書き方はあまりしていないので、アニメのサイドストーリー、アナザーストーリーとして楽しめます。もう少し続きが見たかったというファンにはたまらない内容ですね。
フィギュア17 つばさ&ヒカル ― オリジナル・サウンドトラック
音楽監督はTHE ALFEEの高見沢俊彦。
アルフィーと言えば皆、派手な曲を想像するようだが、このアルバムは柔らかな陽だまりのような曲が多数含まれている。
それは、このアニメ「フィギュア17」の持つ世界にあわせてのことだろうが、
それがとても心地よい。
中には、戦いをイメージする派手な曲も含まれているし、マギュア(「フィギュア17」作品中のエイリアン)をイメージする「気持ちの悪い」曲も含まれているが、それも全て「フィギュア17」の世界を的確に表している。
単なる番組使用曲を集めたアルバムではなく、きちんとした1枚の作品に仕上がっている。
何にしてもサントラと言う概念を越えた作品であることには変わりない。
「フィギュア17」の世界を切り取ったようなこのアルバムを是非聞いて欲しい。
尚、余談ではあるが、
このアルバムの中の1曲が、2001年のTHE ALFEEの秋のツアーのオープニングで使用された。
「フィギュア17」の世界の中の1曲と、THE ALFEEのコンサートとの融合も極自然で、なかなかのものだった。
アルフィーファンにも手にして欲しい作品だ。
フィギュア17 つばさ&ヒカル(1) [DVD]
スカパー!AT-X放送のTVアニメ『フィギュア17 つばさ&ヒカル』の
第1話を収録したDVDです。1話/約46分という既存のTVアニメの媒体を覆す
野心的な試みの中、つばさとヒカル。見た目は同じ中身は対極の二人の少女を
中心にゆっくりと戸惑い成長していく姿を丁寧に捉えています。
高橋ナオヒト監督が「ToHeart」でも魅せた日常描写の美しさを
長い尺をじっくり使って丹念に仕上げており、とても安らぎ、和ませてくれます。
SFバトルアクション要素はヒカルという存在を確立させるためのの方便に過ぎず、
家族と友達、家庭と学校での様々な人間関係の温かさ、大切さが滲み出る隠れた名作です。
第1話「今の自分は好きですか」★★★★★9/10点
父親の仕事のため、北海道へ転校してきた椎名つばさの憂鬱と悲しみが
じんわりと胸に伝わってきます。小学校での日直当番と授業参観を主題に
自分を押し殺して、父親のためにと懸命に我慢し続ける彼女の
早熟すぎる大人な対応に心が痛みます。別れた親友、亡くなった母を想う
その優しさゆえに自分を出せない彼女の日常の巧みな描写に感心させられます。
EMOTION the Best フィギュア17 つばさ&ヒカル DVD-BOX
当時AT-XとTV東京単局のみでしか放映されずアニメ雑誌等でもプッシュされなかった為、マイナーの極みの作品です。
でも、ストーリー、演出、作画、音楽、演技…全てがTOPクオリティで、心を打たずにはいられない作品です。
いわゆる記号的な"萌え"はありません。観ていてスカッとさせてくれるアクションもありません。
観ている人を気持ちよく甘やかしてもくれませんし、よく誤解されますが"癒し系"でもありません。
(美術と音楽にはかなり癒されるものがありますが)
むしろ、観ている側にもストレスというか重くのしかかってくるものがあります。
でも、そこで引き返さずにつきあっていけたら…
すばらしい感動というご褒美が待っています。
いや、感動等という月並みな言葉では言い表せれないものです。
もし、あなたが「アニメで本物の"ドラマ"が観たい」のなら、最後まで観て下さい。
きっと、あなたの大切な宝物になる、そんな作品です。
バンダイチャンネルで1話の無料視聴ができます。気になる方はそちらを観てみても良いと思います。
最も、ラストで思い切り次回に引きますが(笑)
フィギュア17 つばさ&ヒカル ― オリジナル・サウンドトラック
THE ALFEEの高見沢俊彦さんによるサウンドトラック。
たまに北海道関係の番組にも流用される(笑)美しいメロディーと
アルフィーならではの激しいバトル音楽で楽しめます。
まだ、在庫がある内にゲットして下さい。